そのままでいい。みんなと違っていい。吃音当事者が伝える吃音症の生き方
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吃音症の客をバカにしたスタバ店員が解雇された出来事に思うこと

事の始まりはスタバ店員が吃音の話し方を真似をしたこと

Yahoo!ニュース【AFP=時事 2018/7/7】で吃音に関するニュースが出ていたので紹介します。アメリカのスターバックスでの出来事。

記事によると、サムという名前の客が、ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるスターバックスで飲み物を注文する際に自分の名前をどもった。すると店員は「オーケー、サ、サ、サ、サム」と返答し、サムさんが受け取ったアイスコーヒーのカップの名前にも「サササム(SSSAM)」と記載されていたという。

この一連の出来事を、サムさんの友人がフェイスブックに投稿したことで公になり、スターバックスが批判にさらされ、店員が解雇されたという話です。

真似されるのは吃音あるあるのひとつ

吃音の人であれば、話し方を真似された経験が一度や二度はあると思います。私も名前こそ書かれたことはありませんが、話し方を真似されたことはあります。学校の先生に。しかもよりによって母親がいる事業参観の授業で。

真似された瞬間、恥ずかしさと悔しさで頭が真っ白になり、ただただショックで深く傷つきました。自分が最も気にしていること。最も隠したいこと。最も触れて欲しくないことに触れられ、しかもそれを大勢の前でさらされたことがとてもショックで、30年以上たった今でもあの時のことは忘れられません。ただし今振り返ると、それは仕方がない事だったのかなと理解しています。

例えば車椅子を使っている人であれば、足が不自由なことは誰でも理解できますが、吃音は見た目では分からないし、行動がおかしいといった事もなければ、運動や勉強も人並にできます。見た目で分からない障害は、障害であることが伝わらないし、それゆえ理解が広がらないのは仕方がない事だと思います。

何事も伝えなければ伝わらない

私は人と話をするとき、話が伝わるようにできるだけスムーズに話すことを心掛けていますが、話しにくい言葉はどうにもならないので、最近は無理して吃音を隠すことをやめました。どもる時は相手が引くくらい酷くどもることもありますが、そこは開き直ってあえてどもる自分を見せています。

その理由は、私自身が年齢を重ねたことで、どもっても笑われなくなったこともありますが、どもる自分を見せることで吃音を知って欲しいという思いも、積極的に吃音を隠さなくなった理由の一つです。

真似されたり、笑われたり、いじめられたりする原因は、吃音は障害であるという理解不足。そして吃音の原因は本人にはなく、本人の努力だけでは改善しにくいという吃音の正しい理解が広がっていないからだと思います。

そこで理解を広げるためには、吃音者が日常生活を送る中で何に困っているのか。どのようなことが生きずらさになっているのかを、私のような吃音当事者が声を上げることも大切だと考えています。

批判よりも吃音の理解を広げる

今回の話題はアメリカにあるスターバックスでの出来事でしたが、日本でもありうる話です。私も以前、ファミレスの店員から露骨に変な目で見られたことがありましたし、表ざたにならないだけで、吃音者に対する偏見や嫌がらせはどこかで起きていることでしょう。しかしだからと言ってその個人を単に批判しただけでは問題の解決にはなりません。

吃音とは何かを正しく伝えること。そして、世の中には様々な人が居て、その違いを認め合う価値観を広げることが、吃音の理解を広げるために必要な行動だと思います。

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